【沖縄】蓄電池設置前に知っておきたいメンテナンス方法・点検義務について

電気が必要になったときに、蓄電池が正常に作動をして電気を供給するためには、メンテナンスは欠かせません。

家庭用蓄電池はほとんどの場合、定置用リチウムイオン蓄電池を使用しており、充放電の動作は内部のコンピューターによってコントロールされています。しかし、リチウムイオン電池は熱に弱く、通気口が塞がっていると中に熱がこもりやすいため注意が必要です。フィルター付近にホコリがあれば除去し、周囲に雑草が生えている場合はきれいに取り除いてください。

また、製品によっては計測・計量モニターなどで清掃を通知してくるものもあります。通知がある場合は清掃を行わなければなりません。通知がない場合でも月に1度は正常に作動しているか、エラー表示はないかなどをチェックすると安心です。

蓄電池の一般的な寿命は約10～20年、蓄電回数では4,000～10,000回といわれていますが、この寿命を超えたからといってすぐに壊れてしまうわけではありません。しかし使用期間が10年を超えたら、メーカーや取り付けた設備会社に点検を依頼するのがおすすめです。

蓄電池には耐用年数があり、法律で点検義務が定められています。

・2週間～1ヵ月程度に1度の点検義務

外観やメーターを目視で点検し、異常がないか確認します。この点検はメーカーや設備会社に依頼せず、ご自身で行うことも可能です。

・半年ごとの点検義務

メーカーや設備会社に依頼して行うのが一般的です。データを取得し、特に内部の部品の確認や電圧チェックなどを行って正常に作動しているか点検します。

・1年ごとの点検義務

さらに詳細なデータを取得して点検を行います。浮動充電中の総電圧や蓄電池の表面温度、蓄電池の周囲温度などを調べます。事故を防ぐための重要な点検ですので、必ず行わなければなりません。

上述した点検は、以下の法律によって義務付けられています。

・電気事業法

600V以上の蓄電池を設置する場合に義務付けています。ただし、点検報告などは必要ありません。

・消防法

消防設備点検資格者もしくは蓄電池設備整備資格者による点検を義務付けています。半年もしくは1年ごとに点検しなければなりません。

・建築基準法

建築士もしくは建築設備検査資格者が点検を行い、検査報告書を所定の行政庁に提出します。半年もしくは1年ごとに行うことが必要です。

上記の法律すべてにおいて、選任された電気主任技術者が監督を行う、あるいは監督のもと有資格者が実施することは共通事項です。

災害や緊急時などの蓄電池を必要とするときに、性能の低下や破損などで使えない可能性があります。過大電流によって突然高温になるケースもあり、放置するとどんどん加熱され、破損や機能停止へとつながりかねません。

また、メンテナンスを行わないとバッテリーの不具合や電解液が漏れて漏電をしてしまい、そのまま火災が発生して大きな事故につながる可能性があることにも注意が必要です。